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建築用の石材としては、大理石の一つとして扱われる高級石材です。しかも、防音、防湿、防熱という優れた性能も持つ貴重な石です。加工が容易でコンクリートとの密着性にも優れています。 普通の石灰岩には見られない石灰石の結晶や貝殻を含有しています。また、目には見えませんが、無数の小孔(小さな穴)があります。手触りがザラザラするのは、そのためです。この多気孔という性質のため、真夏の炎天下でも表面温度がそれほど上昇せず、勝連トラバーチンを敷設した所は、素足で歩くことができます。木製デッキよりも防熱効果は高く、この特長を生かして、プールサイドなどの親水施設に多数利用され、景観に調和する涼空間を提供しています。 切断面は、象牙色、または、白色の層が織りなす縞模様を描き、石質は大変固く、磨けば光沢を発します。沖縄で採掘された勝連(琉球トラバーチン)は、戦前、国会議事堂に大量に使用されて、その美観を演出しました。また、戦後は、皇居の大広間の壁面を華麗に飾ったことでも知られています。 |
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沖縄本島中部の東海岸から突き出た勝連半島を中心に採掘されることから、その名があります。また、「勝連トラバーチン」とも呼ばれます。トラバーチンとは、もとはイタリア・チボリ産の石材を指しました。その後 、地学用語として「化学的な沈澱によってできた緻密でしま状構造をもつ石灰岩」をすべてトラバーチンと呼ぶようになり、勝連もまた、産地名を冠して「勝連トラバーチン」と呼ばれるようになりました。 ちなみに、沖縄の現地では「工ーマ石」あるいは「ククチー石」と呼ばれています。 |
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主成分が炭酸カルシウムで形成された天然石(有孔虫石灰岩)です。成因は、水に溶解した珊瑚の炭酸カルシウムが、再び水中に沈澱して固まったもので、石灰岩洞窟内の鐘乳石が形成されるのと同じ原理で自然が生み出す産物です。実に数万年を経て生成したと考えられています。 昭和4年(1929)、帝国国会議事堂建築石材調査のため、勝連半島の平敷屋地区のトラバーチンが調査された結果、石質優秀、生産無尽蔵なることが確認されました。その後、昭和のはじめ、岐阜県や三重県、山口県の石材業者が次々と来島し、平敷屋で採石事業がはじまったとされています。 |
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